「嫌われる勇気」とアドラー心理学の本

しばらく前に「嫌われる勇気」を読みました。

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嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え
岸見 一郎 古賀 史健
ダイヤモンド社 2013-12-13

by G-Tools , 2014/06/22

大分、話題になっている本でそういう本が必ずしも良い本だと感じるかというとそうでもないことも結構あります。しかし、この本は本当にとても興味深い本でした。

また、サブタイトルには「自己啓発の源流」とありますが、これは大げさではないと感じました。

特にベースが「アドラー心理学」という学問だけに、個々の状況による解釈が入る前の本質的な事が多いようです。

例えば、自己啓発の書籍などでは、部分だけ切り出されて語られていたり、一個人の経験談や特定の状況下でのみ有効なことを過度に一般化されていたりということがあります。

しかし、この本では、その個々の事例の話以前の本質的な(と思われる)ものが多く語られているところも魅力の一つだと思います。

本の構成としては、全体を青年と哲学者の会話の形式を取っています。そのため、読みやすく書籍の世界に入りやすくなっています。

逆に、会話形式だけに回りくどかったり理解しにくくなっている部分もありますが、それでもアドラー心理学の概念を広める意味ではこの形式である事を含め、とても価値のある一冊だと思います。

ただし、

「アドラー心理学を本当に理解し、生き方が変わるようになるまでには、これまで生きてきた年数の半分が必要になる」

ということも最後の方に示されています。

ネットでの記事を読むと、「この本を読んで以来、怒らなくなった(感情的な手段を使わなくなった)」なんて方もいるようですが、「感情」に限らず私の場合はなかなか難しいなぁと感じることもいろいろあります。

また、正直なところ全ての概念に同意できているわけでもないです。この辺りは私の理解が浅いだけかもしれませんが。

とはいえ、lifenotes.jpでは、「人生を楽しくする」ことを目指しているので、どうやってこの概念を取り込んでいけるかも考えていこうと思います。

下記は、「嫌われる勇気」の後に読んだ関連本のメモです。
特に「嫌われる勇気」の岸見一郎氏の「アドラー心理学入門」がオススメです。

「嫌われる勇気」の後、岸見一郎氏のアドラー心理学の本を幾つか

「嫌われる勇気」の後、アドラー心理学の本を岸見一郎著のものを中心に幾つか読んだ。
人の感想を聞いていると、「自分の都合のいいように理解を歪めているよなぁ」というのもあるので、自分の中にもそういうのがあるかもしれない。

というわけで、何度か「嫌われる勇気」を読み返した後に他の岸見さんやアドラー心理学の本を読んだ。

「アドラー心理学入門」

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アドラー心理学入門―よりよい人間関係のために (ベスト新書)
岸見 一郎
ベストセラーズ 1999-09

by G-Tools , 2014/06/22

「アドラー心理学入門」は、「嫌われる勇気」の理解を深めるのにとても役だった。
比較的読みやすいし、すんなり読める(自分を省みると心に痛いところも多かった)。

「行動面と心理面の目標」
「目的論」「勇気づけ」「課題の分離」「横の関係」「承認欲求の否定」「全ての悩みは対人関係の悩みである」「劣等コンプレックス」「人生の嘘」「いま、ここ」「人生の意味」など「嫌われる勇気」に出てきた概念や言葉の理解を深めるのに直接的に役立つ。
わかりやすさで言えば「嫌われる勇気」よりも分かりやすい。

個人的には、「わたしには能力がある」「自己受容」「他者貢献」「共同体意識」この辺りは、エドワード・デシの「有用感」「関係性」を思い出した。概念としては、イコールじゃないだろうけど。

一方で、いまいち理解できないところ、「理解したくない」ところもやっぱり少し残る。「課題の分離」により、「おもてなし」とかも否定されるのかなとか。「おもてなし」はあってもいいと思う。
例えば、商売において相手の顕在的・潜在的ニーズを把握するというのは大事だから、少なくとも供給側は「課題の分離」をしてしまっては成り立たないのではないか。
まぁ、相手にも「空気を読んで当然」というのを求めてしまうところが問題ということなのだろうけど。

あと、アドラーさん自身の話に関しては、結局本人もフロイトの弟子と呼ばれることに対しては「怒り」でコントロールしようとしてたり、自分の娘のことに関しては「課題が分離」ができていないということなんじゃないの?というようなエピソードも紹介されている。

「アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉」小倉広著

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アルフレッド・アドラー 人生に革命が起きる100の言葉
小倉 広
ダイヤモンド社 2014-02-28

by G-Tools , 2014/06/22

Kindle版のが大分安いのでKindleで読んだ。出版社がタイミングよく、うまく仕掛けた感じの本でそこそこ売れているのだろうけど、自分にはKindle版で十分だった。

著者の解釈は、なんだか結局生きるのが大変そうで好きじゃない。
著者のそれまでの生き方(というか今の仕事?)に無理に合わせている様に感じる。
岸見さんの理解・解説の方が好みだし、中庸なのだということを改めて感じた。

個人の成功体験とか失敗談とか羅列。抽象度が低くて、具体性が高いのだけど、個人の成功体験(俺はこうして成功した)という感じで、個々の状況や持っている考えに合わせて解釈されているため、他の人には役立ったないという感じか。

一方で、泥臭いからこそのテクニックもあってその部分は参考になった。
もちろん、そのままじゃ役立たないのだけど。

例えば、
「苦しみから抜け出す方法はたった一つ。他の人を喜ばせることだ。「自分に何ができるかを考え、それを実行すればよい。」

というアドラーの言葉を受けて、著者は、

「手帳に周囲の人に喜んでもらうためにできることをリストアップして、それを一つづつ実践するように心がけている」のだそうだ。

上記のアドラーの言葉は、「他者貢献」という行動をすること。その行動は「他者信頼」が前提になる。このことは、他者を「敵」ではなく、「仲間とみなす」ことになる。そして、他者との関係性の中、共同体における価値を感じることは「自己受容」につながる。
ということなのかだと理解した。(この「他者貢献」「他者信頼」「自己受容」は、それぞれ相関しているもの)

「困ったときのアドラー心理学」岸見一郎著

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困った時のアドラー心理学 (中公新書ラクレ)
岸見 一郎
中央公論新社 2010-09

by G-Tools , 2014/06/22

これは、質問に回答する形式の本。
今回、読んだ本の中でもっともわかりにくい。
他の本でも多少見受けられるけど、岸見さんの例が唐突だったり、「それでどうなったの?」という結論もなかったり、言いまわしが回りくどかったりというところが大分目立つ。
また、ご自身だけではなく両親や息子さんなど親族のこともネタとして「捨て身」で書かれている。それによりわかりやすくなっている面もあるけれど、ちょっと痛々しい感じがした。
「嫌われる勇気」「アドラー心理学入門」のジュンで読む分には知識の強化になって良いのかも。


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